本日のテーマは「今までに読んだ本の中で一番感動した本」。
少し設定が大げさすぎたためか、思いつかなかったと仰る参加者さんもいらして、申し訳ないことをしてしまったなぁと反省したのですが、いつもご参加くださっているYさんが非常に興味深いトピックを提供してくださったので、それを今日はシェアしたいと思います。
まず、Yさんがご紹介くださった本はコチラ。
『アルジャーノンに花束を』、これ大ベストセラーになりましたよね。私も学生の時に読んだことがあるんだけど、内容が曖昧にしか思い出せない…。
Yさんのお話を聞いてだんだん思い出してきました。
主人公チャーリーは知的障がいを持つ青年。常に頭がよくなりたいと思っています。
知的障がい者の学習クラスに通うチャーリーは、ある日担任の先生から最新の脳手術を受けるように勧められるんだけど、その手術は何と知能指数を向上させるためのもの。
で、手術は成功し、チャーリーは念願かなって一気に賢くなる、というのが序盤のあらすじです。
この本はチャーリーの日記という体裁で書かれているんですね。
最初は手術を受ける前の知能指数の低いチャーリーが書いたものなので、全部ひらがなで書かれています。
IQが上がるとともに、漢字が増え、語彙力がつき、チャーリーが知能の高い人物になったのがつぶさに分かるんです。
で、ここからが本題なんですけど、Yさんは手術を受ける前のチャーリーが書いた部分、つまり
日本語の翻訳ではひらがなでチャーリーの知能指数の低さを表現していた部分が、韓国語でどう表現されているのか
が気になるっておっしゃったんですね。
この本は世界的ベストセラーなので、絶対韓国語の翻訳もされてるはず。確かに気になる!!
調べてみよう!
結果、韓国語は発音通りの表記をすることで、知的障害をもったチャーリーの文章を翻訳していることが分かりました。
例えば「~した」は「~했다」と書きますが、そこを「해따」というように、正しいつづりを無視して発音通りに表記していたんです。
韓国人の友人に聞いてみたところ、実際に子どもはそんな風に書くんだとか。
ちなみにYさんは英語ででも読んだことがあるとのことで、英語はスペルミスの多さで表現していたそう。
言語によって訳し方が違って面白いですね。
今日のひとこと
지적장애
知的障害
これは漢字をそのまま韓国語にしただけですね。
韓国語は日本と同じく中国語の影響をたくさん受けているので、熟語はけっこうそのまま使えるんです。だから漢字一つ一つの読み方を覚えることって、韓国語学習についてはとっても重要だと私は考えています。
철자
綴り、スペル
韓国語も英語も、見ればすぐに分かるのに、書こうとすると「あれ、スペルなんやったっけ」ってなることは確かに多いですよね…。日本語には単語の「綴り」という概念はありませんが、最近は漢字がなかなか出てこない私です。
~기 편하다
~しやすい
これもめちゃめちゃよく使うフレーズです。
例えば、「(『アルジャーノンに花束を』って日記風やし、)すっごく読みやすいやねん。」
こういう時の「~しやすい」はこの「~기 편하다」を使います。
이 책은 읽기 편해요. (この本は読みやすいです。)
使い方も簡単で、動詞の語幹に「~기 편하다」をくっつけるだけです。
さて、今日は世界的大ベストセラーを通して、興味深い考察ができたと思います。知的なトピックを提供してくださったYさん、ご参加くださった他の皆さまもありがとうございました。
次回の韓国語フリートークは2021年7月18日(日)21時からです。
テーマは、
何をしている時が一番幸せを感じるか
来月もご参加をお待ちしております!
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